2021年の花火大会はどうする?約4割が「コロナ次第」、オンライン花火の需要は半数以下
2021年記事全国
この記事は2021年花火特集のものです。最新トピックスはこちら
夏の風物詩である花火大会。関東で梅雨入りが発表され、今年もまもなく夏を迎えようとしている中、既に中止・延期を発表している大会や日程を発表していない大会もあり、今年も新型コロナウイルス感染症で大きく影響を受けそうだ。昨年に引き続き“花火のない夏”となるかもしれない今年を人々はどう感じているのか。ウォーカープラスでは読者1916人を対象に「今年の花火大会は行く?調査」を実施。アンケートをもとに、花火大会に対する動向を追った。(※集計期間:2021年5月20日(木)~6月6日(日) 結果のパーセンテージは小数点以下切り捨て)
花火大会、84%が「好き」と回答。夏の風物詩として多くの人に親しみ
今回のアンケートでは、まず花火大会に対する関心を調査。「あなたは花火大会は好きですか?」という質問に「好き」と回答した人は84%、「どちらでもない」が13%、「嫌い」が1%で、8割以上の人が花火大会に親しみを持っているようだ。また、嫌いと答えた人からは「人混みが苦手」「ゴミのポイ捨てなどマナーが悪い」「音がうるさい」といった理由が挙がった。
次に「例年花火大会は見に行っていましたか?」と聞いたところ、もっとも多かったのが「毎年行っていた」(41%)。次いで「2~3年に1回は行っていた」(30%)が続き、約7割の人が恒例行事として花火大会に足を運んでいることがうかがえる。
一方、花火大会に「あまり行かない」(16%)「まったく行かない」(5%)と、全体の約2割ほどが花火大会に積極的に足を運ばないと回答。自由回答では「自宅から見える」のでわざわざ会場まで行かないという声や、「小さい子供がいる」ことから人混みや夜間の外出を避けるといった理由が多かった。
花火のおでかけ、「コロナ次第」が約4割。行きたい花火が中止になっていることも
昨年に引き続き、例年とは花火大会を取り巻く状況が異なる今年。「今年の花火大会は見に行く予定ですか?」という質問では、「新型コロナウイルスが落ち着けば行く」(41%)、「新型コロナウイルスが落ち着いても今年は行かない」(23%)と、やはり新型コロナウイルスの状況が今後の行方を左右する結果となった。現時点で行く予定がある、もしくはすでに花火大会に行ったという人は全体の4%に留まった一方、14%の人は「まだ迷っている」と答えており、花火大会へのおでかけは感染者数の推移によって流動的なものになりそうだ。
さらに、「行く予定あり、もしくはすでに行った」「新型コロナウイルスが落ち着けば行く」「まだ迷っている」と答えた人には「誰と行く予定ですか?」(複数回答可)と合わせて質問。もっとも多かったのが「家族」(57%)、次いで「恋人・夫婦で」(31%)と、花火を見に行くにしても、ごく身近な間柄の人という考えが多数派となった。14%の人は「友人と(5人以下)」と答えているものの、「友人と(6人以上)」は0%で、大人数での宴会のような形はほとんど予定されていないようだ。
また、「新型コロナウイルスが落ち着いても今年は行かない」「もともと行く予定はない」という人には今年の花火大会に行かない理由を聞いた(複数選択可)。もっとも多かったのが「新型コロナウイルス感染拡大防止のため」(59%)で、感染症へのリスクを懸念する声がやはり多かった。「行きたい花火大会がない、中止になっている」(16%)と、開催しない花火大会が多いことも影響しているようだ。
打ち上げ花火の代わりになる?手持ち花火やオンライン花火の需要調査
花火と言えば、儚く落ちる線香花火など、自ら火をつけて火花の咲く様を楽しむ手持ち花火も夏ならではの光景だ。「手持ち花火はしますか?」と聞いたところ、「毎年する」(23%)、「2、3年に1度はする」(22%)、「5年に1度はする」(10%)と、合わせて約半数以上が数年に1度は手持ち花火をすると回答した。一方で「例年はしないが今年は花火大会に行かないのでする」と答えた人は1%とごく少数。盛大な打ち上げ花火とは楽しみ方が異なることもあり、手持ち花火が代替として大きく需要を伸ばす気配はなさそうだ。
加えて、現地で直接眺める花火大会の代わりとして挙げられることの多い、打ち上げ花火の映像についても質問。「テレビ中継やWEB動画などで『オンライン花火』を鑑賞したことはありますか?」の質問には「ある」が55%と、約半数程度がなんらかの形で映像での花火を楽しんだことがあることが分かった。
一方で、「『オンライン花火』などの花火動画を鑑賞したいと思いますか?」という質問で「鑑賞したい」と答えた人は41%で、「どちらでもない」(39%)「鑑賞したくない」(19%)という結果を鑑みると、現地での花火大会に比べてそれほど興味を持っていない傾向がうかがえる。
「鑑賞したくない」という理由には「臨場感や迫力がない」「生で見る花火とは違う」といった声が多く、映像美だけでなく、近くで感じる音の響きや体に伝わる振動などを含めた体験が花火大会には求められていると言えそうだ。
「生の臨場感」が求められる花火大会、秋冬の花火大会に需要集まるか
会場や近隣の道が人でごった返し、密集するイメージの強い花火大会だけに、新型コロナの影響はやはり大きい。一方で、「コロナが落ち着けば花火大会に行きたい」という層も一定数おり、夏は難しくとも、ワクチン接種が進むであろう秋や冬に代替して開催する花火大会には、今年は特に潜在的な需要が眠っていそうだ。
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