「日本三大花火大会」とは?

諸説あるが、現在一般的に「日本三大花火大会」と呼ばれているのは、秋田県大仙市の「全国花火競技大会(大曲の花火)」、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」の3つ。

それとは別に、日本中から集まった花火師たちが腕を競い合う「日本三大競技花火大会」もあり、こちらは前述した「全国花火競技大会(大曲の花火)」と「土浦全国花火競技大会」に、三重県伊勢市の「伊勢神宮奉納全国花火大会」を加えた3つの大会で構成されている。ここでは、一生に一度は見に行きたい、「日本三大花火大会」についてご紹介!その魅力や見どころをチェックしてみよう。

長岡まつり大花火大会

“花火の街”が誇る日本最高峰の競技大会「全国花火競技大会」

「全国花火競技大会」、通称“大曲の花火”は、秋田県大仙市大曲地区の雄物川河川敷運動公園で毎年8月の第4土曜日に開催される、「日本三大花火大会」のひとつ。夏の「全国花火競技大会」を核に、季節ごとに異なるテーマで花火大会を行うことから、大曲地区は1年中花火を堪能できる“花火の街”としても知られている。

第94回全国花火競技大会「大曲の花火」

始まりは1910年(明治43年)にさかのぼり、100年以上もの歴史を持つ同大会は、各地で開催される花火競技会の中で最も権威ある、花火師たち憧れの大会。打ち上げ花火数は約1万8000発で、“花火の街”が誇る圧巻の光景をその目で見ようと、人口わずか約4万人弱の街に、毎年約80万人もの観客が訪れるという。

他の花火大会と大きく異なるのは、腕利きの花火師たちが一堂に会し、制作者本人たちの手によって自身の作品を打ち上げる、国内トップの「競技大会」であるというところ。カラフルな色煙を駆使して空に模様を描き出す、全国唯一の「昼花火の部」、完璧な調和美を求められる「10号玉の部」、同大会発祥の自由な「創造花火」で競い合う「創造花火の部」の3部門があり、優秀な作品には「内閣総理大臣賞」をはじめとする数々の褒賞が与えられる。

第94回全国花火競技大会「大曲の花火」

中でも、毎年注目を集めるのが、丸1年かけて制作される全長500メートルのワイドスターマイン「大会提供花火」だ。音楽に合わせて約5〜7分に渡る壮大な打ち上げが行われ、フィナーレのスピード感あふれる連発や、数カ所から一斉に上がる放物線など見どころ満載。“花火の街”の名にふさわしい豪華絢爛な光の芸術が、大曲の夜空を彩る。

“スターマイン日本一”を決める秋夜の祭典「土浦全国花火競技大会」

茨城県土浦市の桜川河川敷で、毎年10月の第1土曜日に行われる「土浦全国花火競技大会」は、全国でも数少ない秋季開催の花火大会。1925年(大正14年)から続く同大会は、その歴史と伝統から「日本三大花火大会」のひとつに数えられ、全国の煙火業者70社ほどが技を競い合う国内屈指の競技大会でもある。

土浦全国花火競技大会

打ち上げ数は、参加各社が作り上げる競技花火と大会提供の余興花火を合わせて約2万発。「日本三大花火大会」では唯一、関東圏での開催となり、交通の便がいいことなどから、毎年約80万人の見物客が足を運ぶ。

競技花火では、伝統的な美しさを堪能できる「10号玉の部」、斬新なアイデアを競う「創作花火の部」、速射連発による迫力が見どころの「スターマインの部」の3部門を行う。それぞれに部門賞が設けられているほか、3つの部門の中から最も優れたものには、花火師たちの大きな目標である「内閣総理大臣賞」が贈られる。

土浦全国花火競技大会

中でも、「スターマインの歴史は土浦の花火の歴史」とまで言われるほど、「スターマインの部」は重要視され、“スターマイン日本一”を決める大会としても名高い。数百発の花火を組み合わせ、高い技術があってこそ成せる絶妙なタイミングと、観客を飽きさせない多彩な変化を加えながら打ち上げる。そんな、匠たちの魂が込められた色とりどりの花火は壮観だ。さらに、大規模な余興花火「ワイドスターマイン 土浦花火づくし」や、大会の回数分だけ7号玉が打ち上げられる「エンディング花火」なども用意され、始まりから終わりまで、ひと時も目が離せない。

100万人超が訪れる、平和と復興のシンボル「長岡まつり大花火大会」

「日本三大花火大会」の中で、唯一競技大会ではないのが「長岡まつり大花火大会」だ。祭りそのものの起源は古く、長岡空襲からの復興を願って1946年(昭和21年)8月1日に行われた、「長岡復興祭」が前身になっている。戦争で亡くなった人の慰霊と復興に尽力した先人への感謝、世界平和を願う気持ちを込めて開催される花火大会は、年を追うごとにその規模が拡大。今や「日本三大花火大会」のひとつとして親しまれ、2日間で100万人を超える観客が集まる一大イベントへと成長した。

長岡まつり大花火大会

毎年8月1日~3日にかけて行われる「長岡まつり」だが、信濃川河川敷を舞台にした「大花火大会」は2日と3日の2日間に開催。打ち上げ数は、2日間で約2万発。開花時の直径が約650メートルにもなる「正三尺玉」や5カ所から5色のスターマインが一斉に打ち上がる「超大型ワイドスターマイン」、音楽とシンクロさせた演出が感動的な「ミュージック花火」など、ほかではなかなか見ることのできない、超大型花火の競演を楽しめる。

長岡まつり大花火大会

「長岡まつり大花火大会」を語る上で欠かせないのが、信濃川河川敷の広大な空間を活かして打ち上げる「ミュージック花火」だろう。全長約2キロメートルの圧倒的なスケール感が魅力の「復興祈願花火フェニックス」、NHK大河ドラマ「天地人」の放送を記念して制作された「天地人花火」、尺玉100発が連続して空を彩る「米百俵花火」など、ストーリー性あふれるスターマインが、音楽と見事に融合しながら次々に披露される。一度見たら忘れられない、息をのむほどの光景と出会えるはずだ。

2020年の開催はどうなる?各大会の予定をチェック!

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、全国数多くの花火大会がすでに開催中止・延期を発表している。「日本三大花火大会」の中では、「長岡まつり大花火大会」が2020年度の開催中止を発表。そのほか、8月29日に開催を予定している「全国花火競技大会(大曲の花火)」は、6月末を目途に開催の可否を判断。「土浦全国花火競技大会」は、例年の日程から約1か月延期し、11月7日(土)を開催日とした。(各花火大会の開催情報は2020年5月22日時点の情報)

江戸時代から今日まで、日本の夏の風物詩として愛されてきた伝統文化・花火。その中でも、人々の思いや歴史、技術が積み重なり営まれてきた「日本三大花火大会」は、見終わった後に言葉を失うほどの、大きな感動をもたらしてくれるだろう。それぞれの成り立ちや見どころをしっかりと予習して現地へ足を運べば、より一層「日本三大花火大会」を楽しむことができるはずだ。

情報は2020年06月29日時点のものです。おでかけの際はご注意ください。

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